麺ビジネスの未来を見通すため、視察も含めて海外を渡り歩いています。 第3回目は、日本人にも馴染み深い、アメリカ・シアトルです。 当社のグループ会社はすべて麺に関するビジネスを行なっており、 私はその全体の経営に日々取り組んでおります。 製麺機メーカーとして国内シェアトップの「大和製作所」、 および傘下のプロ養成学校「大和麺学校」、 そして皆さまにご利用戴いている「讃匠」が開発、製造した商品を 「亀城庵」ブランドにてお届けしております。 今回のシアトル出張の目的は、グループ会社の大和製作所で シンガポールのラーメン学校を3月に卒業した生徒さんが、 シアトル市内で新規に開業するので、その出来栄えを確認するために訪問したのです。
滞在中、生徒さんのお店以外にも、様々なレストラン等を訪問しましたが、特筆すべきは、シアトル最大の市場パイクプレイス マーケットです。シアトルの台所とも呼ばれる、アメリカ最古のファーマーズ マーケットで、200軒もの屋台やショップの中には何代も続く家族経営の店もあります。メイン・アーケードの広い通路を歩けば、肉屋、花屋、家庭的なカフェ、異国風の健康グッズを扱う屋台、おしゃれなバー、チーズ職人の屋台、オーガニックの果物を売る露店が立ち並びます。 海辺近くという立地条件もあり、北西の海で獲れたての旬のサーモンやダンジェネス・クラブなどが氷を敷き詰めた台の上に並べられ、種類豊富で新鮮な魚介類が手に入ります。
この市場で私が真っ先に向かうのは、ロシア人家族の経営する手作りピロシキの店です。手作りで実演して見せるのが人気で、この市場で最も長い行列を作ります。 このような、実演して販売する、楽しいビジネスが世界中で人気なのです。
また、ここにはスターバックス・コーヒー1号店があることでも有名ですが、 今回は新しく誕生したスターバックスの巨大な見学工場を訪ねました。 スターバックスの見学工場は、今まで世界中で見てきた見学工場の中でも一番充実していました。 原料の豆を投入し、コーヒーを製造する様子から始まり、カフェ、レストラン、様々なグッズの販売店を併設していて、 長時間楽しめる内容になっています。
今回、シアトルを短時間で駆け巡り、食が美味しさ、健康だけでなく、 楽しさも重要な要素であることを再認識させられました。 これからも世界中を駆け巡り、楽しい情報をお届けします。
今回、シンガポールで始めた大和製作所のラーメン学校が、去る6月21日にテレビ東京の番組「ガイアの夜明け」で取り上げられました。 学校では『デジタルクッキング』の手法で1週間でプロを育成するのですが、その取組みが取材されたのです。放送は約30分ですが、撮影は半年以上の長期にわたり、現場では、合格するまでやり直しが発生します。視聴者の目を常に意識し、乗車直後でしようと思っていた、シートベルト着用にまで指摘されたのには驚きました。 総じて彼らはテレビのプロであり、仕事熱心な人達が非常に多い業界です。
開店前日、シアトルの生徒さんのラーメン店へ商品レベルをチェックしに行きました。 つけ麺のスープに甘さが足りなく、生クリームを加えて味を調えました。
テレビでは放映されませんでしたが、この意図は、スープベースが鶏白湯なので、生クリームで鶏の臭みを消し、色をより白くきれいに見せること、同時に濃度を上げクリーミーさを増すことと、アメリカ人が対象なので、親しみのある生クリームを使うことで馴染みやすくすることだったのです。 どのような場面でも、現場に即した適切な改善策を提案することが求められます。 このほか、周辺のラーメン店のレベルを確認して廻り、シアトルでのラーメン店全体のレベルも把握し、生徒さんが必ず成功できるようなアドバイスと指導を行いました。
今回「ガイアの夜明け」で私共の活動に光を当ててくださったことに感謝し、放送を記念して、ラーメン学校が監修した、動物系材料を使わない、魚介だけで作る和の醤油ラーメンをお届けしたいと思います。 「デジタルクッキング」で0.1g単位で元ダレをブレンドした特製スープは、 煮干しをはじめとした魚介類をふんだんに使った和風ベースの醤油味です。ブレンドした瞬間の香り・旨味を味わっていただきたいので、香味油とスープは、召し上がる直前に合わせてください。麺はさらりとした濃度のスープに合うストレートの細麺。健康を意識して、生地に全粒粉を練り込みました。動物性の脂肪、化学調味料は一切使わず、素材の旨味を凝縮したスープです。麺もスープも自家製で大部分が手づくりのため、限定数のご用意になりますが、この機会に味わっていただけると幸いです。